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「hybs-server」とは?
- 「hybs-server」(以下はやぶさサーバー)は「hayabusa」フレームワークを使った、Web APIとリアルタイム通信を統合したゲームサーバサイドアーキテクチャです。
- 設計プロセスと実装プロセスが手軽に分けられます。
- 使いやすさとハイパフォーマンスを両立しています。
- HTTP/1.1、HTTP/3、RUDPプロトコルが対応されてます。
- 対応されているデータベース等:MySQL、Mongodb、Redis。
- MITライセンスのもとで無料配布しています。
サーバー構成
サーバー |
役割 |
ゲート |
簡単なリバースプロキシとロードバランシングを行う |
プラットフォーム |
ユーザーIDの発行・認証などを行う |
ゲーム |
ゲームAPIリクエストを実行する |
セントラル |
リアルタイム通信サーバーに使うIDの発行・認証などを行う |
リアルタイム |
RUDPソケット通信サーバー |
インストール
- ステップ1:はやぶさフレームワークをインストールします
go get -u github.com/hayabusa-cloud/hayabusa
go get -u github.com/hayabusa-cloud/hybs-server
環境の準備
ローカルサーバーを起動
- ステップ1:(略)/github.com/hayabusa-cloud/hybs-server/dockerに移動します
- ステップ2:Dockerを起動します
次回以降の起動は"--build"不要
docker-compose up --build
- ステップ3:(略)/github.com/hayabusa-cloud/hybs-serverに移動します
- ステップ4:複数のサービスを一気に起動
go run main.go -f config/localhost-all-compose.yml
サービスを一つずつ起動したい場合は:
go run main.go -f config/{service-configfile}
疎通テストしてみよう
レスポンス例:
{"env":"local","serverId":"platform-local","serverTime":1600000000}
プロジェクトの構造
/application
最も重要な部分でアプリケーションを実装するところです。
/application/batch
バッチタスクを実装する所
/application/controller
コントローラーを定義する所
/application/middleware
ミドルウェア(共通ロジック)を実装する所
/application/model
データテーブルなどの構造体を定義する所
/application/service
ビジネスロジックを実装する所。実装例をご参考してください:
モデル:/application/model/samplegame/example.go
サービス:/application/service/samplegame/example.go
コントローラー:/config/service-sample-game/example.yml
/config
/csv
マスタデータの置く場所
/log
出力されたログファイルの場所
シンプルなテストWeb APIを実装してみよう
具体例を挙げてWeb APIの実装する方法を解説します。
- ステップ1:DB設計とデータモデル定義
データベースを設計して、そして"/application/model/{server-name}/"フォルダに"{table-name}.go"ファイルを新規作成します。
新規作成したファイルにデータテーブルの構造体を定義します(インデックスなど定義も含む)。
例えば、
type PlayerExampleData struct {
HayabusaID string `sql:"hayabusa_id" json:"hayabusaId"`
IntField int `sql:"int_field" json:"intField"`
StringField string `sql:"string_field" json:"stringField"`
}
ApplicationUpメソッドに索引の管理、オートマイグレーションなどを入れるのはおすすめします。
- ステップ2:コントローラーを定義
コントローラーはリクエストパスとリクエストメソッドによって、サーバーはどのような挙動をするのか、を定義するコンフィグファイルです。例を挙げて説明します。
# まず、リクエストパスを指定します
- location: /sample-game/v1/
# リクエストパスにルートパラメータが入れられます、例えば:
# - location: /sample-game/v1/:user-id
# "description"はAPIドキュメントの生成に使います
description: サンプルゲーム仮想サーバーV1:ルートパス
# 接続できるIPアドレスを制限できる
# "allow"がオミットされた場合はIPアドレスを制限しません
allow:
- 0.0.0.0/0
# IPアドレスのブラックリストも設定できます。オミットの場合は無制限です
deny:
- 100.100.100.100/32 # 記入例
- 99.99.99.0/24 # 記入例
# リクエストのパラメータに入力ルールが設定できます
# リクエストのパラメータはパスパラメータ、クエリパラメータ、ポストパラメータ、定数パラメータ4種類に分けられています。
# パスパラメータの入力ルール
# パスパラメータはURLに埋め込まれる特定のリソースを識別するためのパラメータです
# 例えば:/sample-game/v1/foo/:id というパスでしたら、idがパスパラメータになります
# [METHOD] /sample-game/v1/foo/100 をリクエストするときに、"foo"が100となります。
path_params: # (記入例)
- name: id # パラメータ名
description: サンプルフィールドです
# 入力ルールを決めます
allow: // ホワイトリスト。オミットの場合は無制限
- ^[a-zA-Z0-9]{4,10}$ # 正規表現でルールを書く
deny: // ブラックリスト。オミットの場合は無制限
- ^root$ # 記入例
- ^sys$ # 記入例
example: hayabusa00 # 例
# クエリパラメータはURLの最後に「?」が付いたパラメータです。検索やフィルタなどに関する条件がクエリパラメータとして扱われます。
# 例えば、リクエストが/sample-game/v1/foo/?name=hayabusa
query_args: # (記入例)
- name: name # パラメータ名
description: サンプルフィールドです
example: hayabusa
# フォームパラメーターはリクエストボディです。通常に更新や追加する時に入れます。
# 例えば:
# [POST] /sample-game/v1/foo/100
# m=1000&n=2000&gender=male
form_args: # (記入例)
- name: name # パラメータ名
description: サンプルフィールドです
example: hayabusa
# 定数パラメータはコントローラーで指定する定数です
# 例えば、"server=hayabusa"と指定すれば、ソースコード上"server"というキーで"hayabusa"という値が取得できます
const_params:
- name: server
value: hayabusa
# "middlewares"はそのリクエストパスをプレフィックスとする全てのAPIが実行する共通ロジックを定義します
middlewares:
- HybsLog # ログ出力(内装ミドルウェア)
- Authentication # ベーシックユーザー認証(内装ミドルウェア)
- ResponseJSON # JSON形式のレスポンスを生成(内装ミドルウェア)
- UseCache # 名前が"Cache"のプラグインを使用
- UseRedis # 名前が"Redis"のプラグインを使用
- UseMongoSampleGame # 名前が"MongoSampleGame"のプラグインを使用
- UseMySQLSampleGame # 名前が"MySQLSampleGame"のプラグインを使用
- UseSqliteSampleGame # 名前が"SqliteSampleGame"のプラグインを使用
- AuthOnetimeToken # ワンタイムトークンによるアクセス権限の承認
- CheckPlayerStatus # アカウントが凍結中かどうかをチェック
slow_query_warn: 80ms # API実行時間が80msを超えると、Warnレベルのスロークエリログが記録されます
slow_query_error: 200ms # API実行時間が200msを超えると、Errorレベルのスロークエリログが記録されます
では、/sample-game/v1の下に、APIを定義しましょう
- location: /sample-game/v1/foo/
# "location"は"/sample-game/v1/"プレフィックスを含む為、"/sample-game/v1/"のミドルウェアやルールなどは適用されます
description: テストロケーション
# 実行するAPIを定義する
services:
- method: GET # メソッド
description: テストAPI
# ここでもパラメーターにルールが設定できます
query_args:
- name: x
description: テストパラメーター
allow:
- ^1|2|3|4|5$
# 最も重要な項目です。GETメソッドで/sample-game/v1/foo/にアクセスしたら、どのAPI処理関数を呼び出すのを指定します。
service_id: SampleGameTestAPI # 登録した名前が"SampleGameTestAPI"の処理関数を呼び出す
response: # ドキュメント生成の為の項目です
- status_code: 200 # 成功した場合
description: 成功
fields: # 返すフィールド
- name: x
description: 説明文
- name: y
description: 説明文
- status_code: 400
description: 失敗
"Use〇〇〇"のようなミドルウェア名は"Use"+プラグイン名の組み合わせです。例えば、起動コンフィグファイルで名前が"Redis001"のプラグインを定義して、「UseRedis001」というミドルウェア名をコントローラーの"middlewares"の下で書けば、そのプラグインがそのパスの下のAPIに使えるになります。
-
ステップ3:ビジネスロジックを実装
では、APIを処理する関数を実装しましょう。下記のようにGo言語のソースコードを新規作成します。
/application/service/{server-name}/{module-name}.go
実装例は/application/service/sample-game/example.goを参考してください。
関数の実装が終わったら、"init"関数に"hybs.RegisterService({server-id}, メソッド名)"を書いてAPI処理メソッドを登録し忘れないで下さい。
-
ステップ4:単体テスト
Go言語の内装テストツールやPostman、JMeterなど外部ツールでテストしましょう。
-
色々実装例:
コントローラー定義:/config/service-sample-game/example.yml
実装:/application/service/samplegame/example.go
JMeterのシナリオ
/hybs-server/test/テスト計画.jmxを使ってJMeterで性能テストしましょう。
ライセンス
MITライセンスのもとで配布されています
https://github.com/hayabusa-cloud/hybs-server/LICENSE
© 2021 hayabusa-cloud
問い合わせ
Eメール:hayabusa-cloud@outlook.jp